株式会社MARUTA様は鉄道関連の土木工事を専門とする建設会社です。
多数の軌陸車を自社保有されている中、2023年12月に軌陸車とは全く異なる形式であるスパイダー型高所作業車 BLUELIFT SA11P を導入いただいております。
今回は、株式会社MARUTA 代表取締役 新開啓太様、鉄道工事部 部長 川元伸二様、高橋宏明様、谷口秀人様にお話しを伺いました。
MARUTA様の事業内容を教えてください。
――大阪府高槻市に本社を置き、鉄道の線路と道路の両方を走行可能な軌陸車を用い線路内の揚重・掘削・資材運搬・伐採・トンネルや橋梁の点検/補修など、一般の機械では作業できない場所での施工を行っています。
1973年の創業以来、関西地域の鉄道インフラを支えてきた実積とノウハウを持ち、技術力と安全管理体制で社会に貢献しています。
御社の最新トピックなどがあれば教えてください。
――設備投資を積極的に行っており、最近では軌陸クレーン、軌陸ダンプ、軌陸高所作業車(バケット式1台、スーパーデッキタイプ2台)を新規導入しました。
また、人材の採用にも力を入れていて2年間で12名の新入社員を採用しました。
軌陸高所作業車を保有されているにもかかわらず、新たにSA11Pをご検討されたのはなぜですか?
――当然ですが軌陸車は軌道内ではレールに鉄車輪を載せた状態です。レール上を走行できても、レールから外れることはできません。つまりレールから遠い目標物にデッキやバケットが届かないことがあります。そんな時に全幅が狭くコンパクト且つクローラで自走できるSA11Pが活躍する場面が出てくるだろうと思い導入を検討しました。
これまでどのような作業でご使用になりましたか?
――橋梁点検での使用が印象的です。制約がありその現場では軌陸高所作業車は使えず線路外からのアプローチが必要で、高所作業車を唯一設置できるのは線路に隣接した駐車場でした。しかし駐車場の入口には鉄骨で組まれた高さ制限枠が設置されており、トラック式高所作業車も進入できないという状況でした。
その際、当初期待された効果は得られましたか?
――期待通りでした。狭隘な場所でしたがSA11Pは進入可能で、バケットが大人2名で簡単に着脱できたのも功を奏しました。元請企業様からも評価を頂き、他現場での使用も積極的に検討したいとのことでした。またSA11Pを使用した効果や成果など社内で論文も発表されたそうです。
0.2%の為に備えるのがMARUTAです(新開様)
――まあ大体は99.8%くらいは軌陸高所作業車で賄えるんです。ただ残り0.2%はどうにもできない、先ほどの現場のように。そこにマッチするのがSA11Pだと思っています。
そしてその0.2%の為に備えるのがMARUTAなんです。それは採算云々ではなく「こんな機械も持ってるのか!だからこんな難しい現場もこなせるのか!」とお客様に思っていただければ良いんです。「MARUTAに言えば何とかしてくれるのでは?」と思っていただく、そしてそれをやり切る、そこが一番大切なんです。
今後のSA11Pの活用を含め、どのようなビジョンをお持ちですか?
――軌陸車とSA11Pの合わせ技が活きる現場での使用もしていきたいです。線路上を軌陸クレーンと台車を使用してSA11Pを運搬し、現場に到着後に降ろしてクローラで自走して作業をするイメージです。軌陸車を自社保有するMARUTAだからこそ出来る使い方をしていきたいです。
そして何より軌陸車を用いた技術と安全を更にブラッシュアップして専門性により磨きをかけることで、社会への貢献を考えております。